新しい技術による低減
CTはX線を使用するために、当然ではありますが被ばくをしてしまいます。また一般的にCTは被ばくが大きいのが問題点でもありました。
しかしながら、被ばくを抑えようとX線の出力(線量)を必要以上に低くしてしまうと、ノイズの多い「ざらざら」とした画像になってします。その結果、診断に必要な情報が得られず病変がわからない、といった危険性がでてきます。
X線を使用した検査は、年々低被ばく化が求められています。そこで新しい技術を使用することで、画像を保ちつつそのノイズを改善(=低被ばく化)することができます。
AIDR3D Enhanced
その一つがAIDR3D Enhanced※1になります。これは生データベース処理プロセスへのNPSモデル搭載や、各種パラメータの改良で、コントラスト差の少ない領域でのノイズやストリークアーチファクトを低減します。画像粒状性の改善、空間分解能の劣化も抑えることが可能です。
これにより被ばくを抑えつつ、高画質を得ることが可能になっています※2。

※1 AIDR3D Enhancedの仕組み

※2 ノイズ低減の効果
さらなる低減:ディープラーニング
被ばくを抑え、高画質を得る手法のもう一つの方法であり、さらに強力な手法が当院のCTに搭載されているAiCE(エイアイシーイー)になります。
AiCEはAI技術の一つであるディープラーニングにより、ノイズ成分と信号成分を識別する処理を行い、空間分解能(細かさ)を維持したままノイズを選択的に除去します。
これによりさらに低被ばく化と高画質を両立することが可能になります。
AiCE
AiCEはノイズ成分と信号成分を識別する処理を行い、空間分解能(細かさ)を維持したままノイズを選択的に除去※1します。
これにより低線量でも安定した画像※2を得ることが可能になります。

※1 AiCEと従来手法との比較

※2 AiCEを用いた画像